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な形容詞は悩ましい [日本語教育]

「好きくない」から、派生して「な形容詞」を調べたくなった。
  
な形容詞は名詞になをつけて形容詞化したものだ。
活用は 静かだろう 静かだった 静かで 静かに 静かだ 静かな 静かなら
 
静か(名詞)→な形容詞「静かな」
   古語辞典に静かのシズは、「沈む 鎮める 雫」など同根(語源が同じ)で下に沈んで安定している様子だとある。

上手(名詞)→な形容詞「上手な」
   古語辞典で「上手(じゃうず)」、手際が良いの意味。

「幸せ」は、古語辞典で「仕合わせ(しあはせ)」は動詞「仕合はせる」(うまく合わせる。良いことにめぐり合わせるの意味)。この連用形「しあはせ」の名詞化
→あとで幸せの漢字をあてるようになったのか
→「幸せ」に「な」を付けてな形容詞「幸せな」

「にぎやかな」は、ちょっと難しい。
「賑わし(形容詞)」又は「賑わう(動詞)」が名詞化すると 賑わい と 賑やか
賑やか→「な」をつけて、な形容詞「賑やかな」
  
以上は和語だが、な形容詞の多くは「外来語(漢語、カタカナ英語など)+ な 」だ。
 有名な 丁寧な 心配な 元気な 幸福な
  ハンサムな な クールな

ざっくり説明すると上のようだが、な形容詞は色々問題がある。
「本当な」は、この言い方は無いが、「本当な」以外の活用は当てはまるので、活用の一部を欠いた「な形容詞」だという考え方と「の形容詞」という分類をすべきだという考え方もあるようだ。(ネットで「の形容詞」「第3形容詞」で探してみると出て来る)

「の形容詞」とされるのは学生達が良く触れる言葉でも、
一流 永遠 匿名 満席 直接 天然 臨時 不意 有料 無料 有料 直接 間接etc
たくさんあるが、
日本語教育では、例えば「一流の人」の場合、もし説明するなら「名詞+の+名詞」で説明していると思う。

逆に名詞の側からの定義もあった。(とりあえずウィキペディアより)
形容詞性名詞・ナ名詞・ナニ名詞
形容動詞を認めず、名詞に助動詞の「だ」などが付いたと考えたもの。普通の名詞と違い、「な」を付けることができるかわりに、一部を除き格助詞などを付けることができない。名詞から独立させるほか、「だ」などを含め形容動詞(または形容詞の一種のナ形容詞)とすることも多い。例: 「静か」、「綺麗」、「不思議」など。

な形容詞は悩ましい。

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通りすがりですが

「静か」は名詞ではありませんよね?
「静けさ」なら名詞ですが…
by 通りすがりですが (2019-11-09 21:42) 

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