SSブログ

雉子の頓使い(きぎしのひたづかい) [日本語教育]

日経朝刊の小説「ワカタケル」に雉子の頓使い(きぎしのひたづかい)という言葉が出てきた。梨の礫(なしのつぶて)と同じ意味と書かれていた。「梨の礫」は「梨」と「無し」をかけて、戻ってこない=返事がないという意味だが、「雉子の頓使い」がピンとこなかったので調べてみた。
「雉子の頓使い」は日本の天孫降臨神話に由来する言葉だった。天孫降臨に先立って地上に降りた天稚彦(あめわかひこ)が何年も帰ってこないので、雉を偵察に行かせると、天稚彦はその雉を射殺してしまった。この話は知っていたが、ここから「雉子の頓使い」という言葉ができたという事は忘れていた。いや、子供向けの本で読んだので書いてなかったのかもしれない。
気になったのは「頓使い」の「頓」の字。
1 頭を地面につけて礼をする。2 整える (整頓)  3 即座に。急に。(頓死・頓知)4 一回。「頓使い」はこれで一回きりで帰ってこない使い=返事がないという事なんだな。

そういえば子供の頃、喘息だった私に医者はよく「とんぷくやく」をくれていた。
「頓服薬」発作が起きた時、すぐに服用する、又は一時的に服用する薬という意味だったのか。
********************************************
私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
私たちのホームページをご覧ください。
http://www014.upp.so-net.ne.jp/nbunka/learn.htm
正hyosi.png


nice!(2)  コメント(1) 
共通テーマ:学問

nice! 2

コメント 1

omachi

もう読まれましたか、
歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めます。北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。 その1からラストまで無料です。夢殿と同じ八角形の北円堂を知らない人が多いですね。順に読めば歴史の扉が開き感動に包まれます。重複、 既読ならご免なさい。お仕事のリフレッシュや脳トレにも最適です。物語が観光地に絡むと興味が倍増します。平城京遷都を主導した聖武天皇の外祖父が登場します。古代の政治家の小説です。気が向いたらお読み下さいませ。(奈良のはじまりの歴史は面白いです。日本史の要ですね。)

読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。
by omachi (2018-10-09 12:39) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント