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ボタンを はめる とめる かける する [日本語教育]

服のボタンを( はめる とめる かける )かという記事をちらっと見た。
これも学生たちが迷いそうなことだ。

新明解の説明はいつもながらとてもおもしろい。

☆はめる・嵌める「①穴の内側または物の外側にそってぴったり入るようにする!!!②体の部分につける。③計略にかけて陥れたりだましたりする」 
指輪をはめる(指の外側だ)!ボタンをはめる(スナップボタンだと穴の内側だ)!
シャツのボタン穴に糸でつけたボタンを通す時もぴったりと入る瞬間がある。
ぴったり感が「はめる」なのだろう。

☆とめる・止める これには、いろいろな意味があるが、②がボタンを止める意味になる。「②ある場所に固定する。(ボタンを止める・や髪の毛をピンで止める)」

☆かける・掛ける「①高いところに固定して落ちないようにするという意味で、(看板を掛けるとか腰を掛ける)があるが、④そのものを働かせて何かをする。(ブラシをかける。手錠をかける。)(ボタンを掛ける)はこの④の意味で「ボタンを止めて服をちゃんと着る」ということだ。
ただ、ボタンを掛けるという言い方は、「初めの対処方法を誤り、そのことが原因であとから不都合や食い違いが生じることが表れた」という意味の「ボタンの掛け違いで」という言い方以外はあまり使われないような気がする。


「ボタンをはめて」、「服の左右をとめる」ことによって、「服をちゃんと着る」
この作業のどこに意識を当てるかによって、ボタンを「はめる とめる かける」が使い分けられるのだろう。学生には教えやすい。

わたしが「ちゃんとボタンをとめなさい」とよく言っていたのか、娘に聞くとは「わたしは・ボタンを止める派・だな」と・・。

この頃はもっと簡単に「ボタンをする」とも言っているような気もする。

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