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箱が毀損 [日本語教育]

友人の輸入業者に頼んだ台湾パインが届いた。
配達員が「箱がキソンシテいますので、中身を確認してください」というが、初めてのことなのでなんだかわからなかった。「え?キソン?」「キソンってなんですか?」といっても意味は教えてくれず箱を回して潰れている部分を見せてくれた。「潰れているから中を確認しろということなのね」とわかって、包装テープをはがして中を見た。パインがそのままごろんと4つ入っていたが傷んでいる様子もないので、「中身は大丈夫そうなので結構です」といったらいつものようにサインをさせられて受け取りが完了した。佐川急便で「取り扱い注意」の大きなシールが貼ってあったのでちょっとおかしかった。クッション材が入っていなかったので、積まれ方や、運転の振動などで他の荷物とぶつかるとへこむのは仕方がないと思うし、中身がパインだから何の支障もなかった。

気になったのは「キソン」という謎の言葉。辞書で調べて「毀損、または、棄損」ということが分かった。「名誉毀損」なら知っていたのに、箱が毀損するという使い方を聞いたのは初めてだった。
今回ネットで調べると損害賠償の対象で貨物の毀損というのがあり段ボールなどの外装や中身の毀損というのが問題になるということらしい。段ボールがへこんだら中身を確認しなければならないのだ。
毀損.png
毀損は字が難しいので棄損とも書く。「毀損」は「名誉やブランド名」など形のないものが壊された場合にも使うが「破損」は、製品や器具設備作品などのかたちある物だけに使われるということも今回再確認した。
配達員の方は正しい用語を使っていたのだが、「え?」と聞き返された時点で「箱がへこんでいますから」といってほしかったが・・・。
言葉の勉強ができて、私にはよかったのかな?

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