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中国の今 [日本語教育]

先日中国共産党100年記念で天安門上の習近平は中国は共産党による統治で「小康社会」が実現したと宣言し、共産党の指導の正当性を国内外にアピールした。
私が日本語講師を始めた数年前に天安門事件が起った。日本に来ていた中国人学生たちは、日本にいる間に、天安門事件とは何でありどのような報道がされたのか知っておきたいという意欲があった。わたしは、保存してあった新聞記事や写真誌を学生たちに貸してあげたのを覚えている。中国は今貧しいから仕方がない、豊かになればきっと変わるという風に学生も私も思っていたことを思い出した。漢詩2.jpg
留学生のための人民日報というのもあって日本語学校に置いてあった。私も時々見ていたが、1991年の新聞が話題になった。(日本の新聞でもこの記事が載ったと思う)すごい漢詩の投稿が載っていたのだ。一見、日本に留学していて故郷を思い、いつか国のために役立ちたいというような意味の詩なのだが、一行目の桃李の「桃」の字から斜め下に読んでいくと「李鵬下台平民憤」(李鵬は退陣しろ民衆は起こっているぞ=李鵬は中国の元首相で、1989年の天安門事件で戒厳令を発し、そのためたくさんの市民が殺傷された。)
学生たちは目の色をかえてこの詩を読んでいた。この漢詩は人民日報の検閲をすり抜けて載ってしまったのだろう。(これは私のスクラップブックの中に残っていたもの)
現在の現在の中国では、こんな検閲逃れもないだろうし、もし、この内容が見つかった段階で投稿した人がどうなるのかわからない怖さがある。

そのあと、韜光養晦 (とうこうようかい) 1990年代に最高指導者、鄧小平氏が強調した「才能を隠して、内に力を蓄える」という中国の外交・安保の方針により、(日経新聞より)中国は世界第二位の経済大国に。
でも、あの頃の学生が思っていた国とは違うような気がする。

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