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~にたえる ~にたえない [日本語教育]

今使っている日本語総まとめでは
堪えるの使い方として*二つの漢字を使い分けている。
<使用に耐える>
 使用に耐える(使用が十分可能な)
 この展示は鑑賞に堪える(鑑賞する価値がある)
<聞くに堪えない> 
 彼のバイオリンは下手で聞くに堪えない。(聞くことができないほどひどい)
 昨日の映画は残酷で見るに堪えなかった。(見ることが我慢できないほどひどかった)

「たえる」 と 「たえない」 の使い方を漢字も含めてこの形で教えると混乱しそうだと思った。例文を作っていた自分も混乱してきた。また、<聞くに堪えない>の中に「いつも助けてくださって、感謝の念に堪えません。」の使い方も入っていないので入れたほうがいいと思った。

☆まず「堪える」の意味をしっかり教える。これを基本に例文を作って練習する。
~堪える
① いやなこと(苦しみ、辛さ、痛み、退屈、孤独)を我慢する・・・ 苦痛に耐える 
② 強い刺激や外部の力に負けない・・・ 風雪に堪える 50年の使用に耐える。 
*これは漢字で「耐える」とも書くと教える。あくまで「堪える」が基本でその意味をつかんだほうがいい。
③ その価値がある。・・・・・鑑賞に堪える。

☆それから「~に堪えない」の使い方を教える。
① 不快感があり、まともにそうすることができない。
・・・見るに堪えない。聞くに堪えない。
② 心からそういう気持ちを持つようになる。そういう気持ちを持たないではいられない。
・・・喜びに堪えない。感謝の念に堪えない。


N1の学生たちだから、時間が余ったら「堪忍袋の緒が切れる」などの言い回しも教えようと思う。


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私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
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