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漕ぎつける 貫く [日本語教育]

N1を受けたいと介護の仕事をしながら、頑張っているミャンマー人の女性。5年前にミャンマーの日本語学校で教えて以来の交流が続いている。昨年お嬢さんを家族ビザで呼び寄せて日本の学校に入れて二人で頑張っている。
N1の勉強を一通りいっしょにやったので、後は試験に向けて自力で勉強している。問題集をくれる同僚もいたりで、勉強の環境はいいといえるのだろうが、何といってもN1。でも、最近は勉強のコツをつかんだようで、先日いっしょに読解をやってみたら、3分の2は正解する力を付けていた。ときどき、わからない言葉をLINEで聞いてくる。

先日は「相手企業と忍耐強く交渉し、業務提携の合意にこぎつけた」の「こぎつけた」はどういう意味かと質問してきた。
「こぎつけた」は「ふねを漕いで、やっと目的地に到着した」の意味で「忍耐強くがんばって、色々な方法をとってやっと目的を達成した」という時に使う、この場合は「努力して色々と交渉して最後に合意できた」という意味だと説明した。

すると、「貫いた」と同じ意味ですかと聞いていた。最後に目的地に到着するということから、連想したものらしい。その連想ができるところが、すごい。日本文や漢字に慣れたものだと思う。
貫くは矢が飛んで的を貫くように、まっすぐ自分の意思を変えずに進むときに使う。漕ぎつけるは、相手や状況と妥協もしながら、最終的に自分の目的を達成するときに使う。
というように説明したら納得してくれた。

彼女はN1に合格するという初志を貫徹するだろう。

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私たちは日本語を教えるかたわら、日本文化の紹介等の活動もしています
私たちのホームページは以下のサイトです。
https://ihongo-pc.sakura.ne.jp/learn.htm
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