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架電の件 [日本語教育]


養護施設で働くミャンマー人の介護士の方に、N2合格のための日本語指導をしてほしいという連絡があった。初めに電話で、そのあと詳しい打ち合わせのための、メールが入った。
メールの見出しに「架電の件」とあって?となった。荷電を連想して、しびれるような感じがして(というのは大げさだが)見直してしまった。本文を読むと「電話で話した内容の確認と面接などの連絡」だったので、「架電の件は、先ほどの電話の件」という意味だと分かったが、私は今まで目にしたことがない言葉だった。教育業界はビジネス業界と使う言葉が違うことが多いので、娘に聞くと「それは、先ほどの電話の件という意味だよ」とさらりと言われた。

ネットで調べると、「架」は「橋を架けてつなぐ」意味があるので、電話をつなぐ意味として使い始めたそうだ。電話が始まって仕事に使われるようになってから使われ始めた言葉だといえる。忙しいビジネスマンが「先ほどお電話いただいた件ですが」などというのを短くスマートに言っているのだろう。
「架電」の件については、目上の人や顧客には使うべきでないとか、電話が主であった古い時代のいい方だとか、反対に意味をよく知って正しく使うべきだとか、意見はいろいろだ。電話をかけてきた人は多分70代の人なので、古い時代のいい方かとも思うが、娘がさっと答えたところを見ると、仕事で忙しくメールや電話をやり取りする現場では普通に使われているのだろう。

この年で初めて知る言葉がなんと多いこと!

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私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
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