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ちぐはぐ [日本語教育]

新型コロナ対策で緊急事態宣言がでた。

先週の日経の「春秋」、
緊急事態宣言の対象区域、移動や店舗の営業自粛の要請範囲と資金繰り支援、国と地方自治体の考え方の違いなどがあり、結果的に人の移動についての対策がちぐはぐになっているということから「ちぐはぐ」の語源についての話が載っていた。

「ちぐはぐ」の語源の一つとして「鎮具破具」があるそうだ。「鎮具」は金槌と「破具は」くぎ抜き、これを一緒に使ってしまうと物事が進まない。非常事態宣言で人を家にとどめる政策「鎮具」と、ゆるい営業自粛要請で人の動きを止めきれない「破具」の状態だという内容だった。

「鎮具破具」を辞書で調べてみると
新明解では、ひらがなでしか書いてない。「ちぐ」は半端の意味、「はぐ」は語調を整えるために添えたものとあった。①一対または一体であるものの一方が不具合または欠けていたりして、違和感がある。②両者の期待するものの間に隔たりがあり、気持ちの調和が得られないことを表す。
一体感がないということか・・は確かに今の日本のコロナ対策そのままだ。
漢和辞典を見たが「鎮具破具」の漢字は載っていなかった。


そこで、また、ネットを探すと<語源由来辞典>
ちぐはぐを「鎮具破具」と充てるのは俗説だそうだ。鎌倉時代の言葉とあるが「鎮具破具」は文献には出てこないらしい。

もう一つの説は
「ちぐ」 「いちぐ」=一具 「ひとそろい」「ひと組」の意味だそうだ。
装束,甲冑,道具類など対になるべきものがそろっていないこと。物事がくいちがって調和がとれないこと。また、そのさま。 「 -の靴下」 「話が-になる」
これは、新明解の説明に近い。

もうひとつの説明・・・「独りしゃべり」さんのブログより
ちぐ←いちぐ(一具)  はぐ←はぐれる・・・・・語調を整えるだけでなく意味があった?
[形動][文][ナリ]二つ以上の物事が、食い違っていたり、調和していなかったりするさま。「靴下をちぐはぐにはく」「ちぐはぐな言動」

新型コロナ対策、今の「ちぐはぐ」な状態から、抜け出せるといい。

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