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に乏しい が乏しい [日本語教育]

語彙の勉強で「乏しい」が出てきた。
「我が国は資源に乏しい」
当然「資源が乏しい」と言わないのかという質問が出てくるだろう。

「我が国は資源に乏しい」は我が国は資源という分野で考えるとそれは乏しい・・という意味で使っている。彼は理系に強い。彼は機械に弱いい。などと同じような使い方。

「我が国は資源が乏しい」も同じ内容だが、我が国は・・・資源というものが乏しい そういう国だという表現の仕方だ。
この島は水が乏しい→水に乏しいとはあまりないような気がする。水資源に乏しいは言う
この団体は資金が乏しい→この団体は資金に乏しい?資金繰りに苦しんでいる?
この国は食料が乏しい→食料に乏しい?食料資源に乏しい〇

「乏しい」は財源、資源、など物質的なもののほか、人間の能力、意欲、魅力、感情など目に見えない力にも使われる。
彼は向上心が乏しい→彼は向上心に乏しい。
彼女は感情が乏しい→彼女は感情に乏しい
彼は個性がない→彼は個性に乏しい

「が」と「に」の使い分けについてだが
「資源に乏しいと資源が乏しい」の使い分けについてネットにはいろいろ書かれているが、「基礎日本語」(森田良行)にかかれている「文型として”…が乏しい“ ”…に乏しい“の2種がある。後者は固い形式の文に用いられ、文章語的である。」の説明が一番すっきりするので、学生にはそれて説明しようと思う。

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私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
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