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雪やこんこ① [日本語教育]

孫が回らぬ舌で、「雪やこんこ・・・・・・降っては降ってはずんずん積もる、山も野原も・・・・・」
と歌っている映像がLINEで送られてきた。
それは、かわいかったのだが、なぜ、2番から覚えたのかとお嫁さんに聞いてみたら、「これが、一番です。犬は喜びが二番」
えー!知らなかった! 娘や夫に聞いても「犬は喜び」が一番だと思っていたそうだ。

試しに学校で同僚に聞いてみたら、やはり、「犬は喜び」が一番という人ばかり、若い先生の中には「山も野原も」は知らないという人までいた。

「雪」・・・これもつい「雪やこんこん」といってしまう人が多い。
1.雪やこんこ あられやこんこ。
降つては降つては ずんずんつもる。
山も野原も 綿帽子かぶり、
枯木残らず 花が咲く。

2.雪やこんこ あられやこんこ。
降つても降つても まだ降りやまぬ。
犬は喜び 庭かけまはり、
猫はこたつで丸くなる。


この「こんこ」や「こんこん」だが、ネットで調べると
「雪やこんこん」は「雪や来む来む」で「雪よ来い(降れ)来い(降れ)」の意味
「雪やこんこ」は「雪や来む此」で「雪よ、此処に来い(ここに降れ)」というような意味
であるという説が多かった。

「む」は、「いざ、行かむ」のような意志、「夕には朝あらむことを思ひ」のような推量は覚えていたが、「来む」が「来い」になるのが、納得できなかったので、古語辞典を調べた。

「一人称の動詞に付けば 「・・よう」「・・たい」と話し手の意志や希望を表し、二人称単数の動詞に付けば相手に対する催促、命令を表し、二人称複数の動作に付けば勧誘をあらわす、三人称の動詞に付けば予想・推量を表す。」とある。
「雪や」と 雪に呼び掛けているので、これは二人称、「来む」は、「来い」つまり「降れ」という意味になる。なるほどと納得。

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