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練習問題の落とし穴: ~なんて、さすがですね [日本語教育]

休み時間に若い先生が「ここどう説明したらいいですか?」とみんなに聞いてきた。

ある課に出てきた言葉や文型の練習で困っていた(中級から学ぶ日本語15課)
「さすが」を使う穴埋めの短文づくりで、学生が
A: あのレストラン  は  とてもおいしい    そうですよ。
B: とてもおいしい   なんて、さすがですね。
という文を作ったそうだ。
どうおかしいのか、説明に困ったという。

「~なんて」が入ってくるので、「さすが」だけに注目して文を作るとおかしくなる。
「~なんて」は
「そんなひどいことを言うなんて許せない」とか、「一人で全部やったなんてすごい」
など、前半の条件に対して後半に驚きや評価を表す表現が来るが、学生の文は、条件の部分がないからおかしいのか?
条件を入れて、例えば「値段が安いらしいのに美味しいなんて、さすがですね」
これならなんとか許せる?
学生には、前半に条件の文を入れるように言うことにしたが、何となくしっくりいかない感が残った。

教科書の例文を見ると、
A:アンさんは 今日まで一日も学校を休んだことがないそうですよ。
B:(何かあってもあまり休まないはだずと思ってはいたが)一日も休まないなんて、さすがですね。

「なんて」の前を動詞にした方がすっきりするのか?
A: あのレストラン は 全部この町でとれた野菜を使っている そうですよ。
B: 全部この町でとれた野菜を使う  なんて、さすがですね。

ここは、「さすが」を練習させるところに、「なんて」が入っているから、ややこしくなってしまったようだ。「さすが」だけの練習にしてほしかった。


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