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「東京に参って、…先生にお会いしました。」は間違い? [日本語教育]

質問します
いつも参考にさせていただいております。
恥ずかしながらアメリカの大学で日本語教師をしております。
現在、授業で謙譲語を終えたところです。
質問ですが、以下のような文(一部掲載)を、
できる範囲で尊敬語、謙譲語に書き換えるという問題があり、> 「先週、東京に行って、山田先生に会いました。」
数人の生徒が 「先週、東京に参って、山田先生にお会いしました。」
という答えを出してきました。
この生徒の答えは正しいでしょうか。
私は正しくないと思うのですが、いい説明が浮かびません。
もし正しくないとして、どうして正しくないのでしょうか。

この文脈でなくとも、「参って」はおかしい気がするのですが、
理由が今ひとつわからないので…
ご意見お待ち申し上げております。

お答えします
参るは謙譲語と丁重語の二つの使い方をします。
「そちらへ参ります」とか「私が代表として参りました」などは、「行く」や「来る」という自分の動作を低めて動作の相手を尊重する謙譲語です。
また、「電車が参ります」「暑くなってまいりました」や「仕事で東京に参ります」は動作の相手ではなく、話している相手を尊重する丁重語です。

「参る」という敬語は「参ります」という形にして使うのが普通ですので、そうしないとえらそうに聞こえるのでしょう。
「今から参る」「~に参って」・・・時代劇の武士のセリフみたい
「今から参ります。」「~にまいりまして」・・・これが普通


「先週東京に参りまして山田先生にお会いしました。/お目にかかりました。」
これなら話し相手に丁寧に話していることがわかり違和感がありません。

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私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
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