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知らないうちに/知らず知らずのうちに [日本語教育]

優秀なインドの学生から、「知らないうちに」と「知らず知らず」はどう違うか質問があって困ったと、同僚。
「知らないうちに」は自分が気が付かないが周りのものが変化してしまったことに気づいた時に使う。例えば、「知らないうちに、外は暗くなっていた」「知らないうちに銀行からお金が引き出されていた」

「知らず知らず」は自分の内部が変化したことに気づいたときに時に使う。例えば「知らず知らずのうちに眠ってしまった」「知らず知らずのうちに日本語が上達した」
というように説明したという。それで良さそうだねということになったが、一寸引っかかった。



帰宅してネットで例文を調べてみた。同僚と同じような説明をしているサイトもあった。
しかし、「いつも子供のすることに口をはさんでいると、知らず知らずのうちに子供の自主性をそこなうことになる」「スマホでゲームをしていたら、知らず知らずのうちに課金されていた」「憲法の解釈が知らず知らずのうちに変えられていく」などは、自分の内部のことではない。
次の日に皆と集まる機会があったので、もう一度問題にして、皆で例文について考えた。

結論として、周りのものが変化するか、自分の内部が変化するということはあまり関係がないということになった。
「知らないうちに」は何かが変化したことに気づいた時につかう。
「知らず知らずのうちに」は徐々に変化しているということに気づいたときに使うのではないか。


言葉を重ねると、動作が続いていることになることが多い。
「どきっ」と「どきどき」、「がくっ」と「がくがく」、「ゆらり」と「ゆらゆら」
「知らず知らず」も知らなかったことが繰り返されているのだと思った。

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私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
私たちのホームページをご覧ください。
http://www014.upp.so-net.ne.jp/nbunka/learn.htm
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