~とともに ~にともなって ~にしたがって ~につれて [日本語教育]
~とともに ~にともなって ~にしたがって ~につれて
これらは、いつもわからせるのに苦労する。学生にもよるので、その時その時で説明を変える。
今回も一応まとめてみた。
「~につれて」と「~にしたがって」は大体同じように使われる。必ず時間的な経過を表すので、「~ていきます」「~ていきます」「~なります」などが文末につくことが多い。
授業では変化を表す折れ線グラフなどを見せてイメージさせる。
日本語が上手になるに つれて/したがって、できる仕事も増えてきます。
人数が増えるに つれて/したがって、パーティは盛り上がってきました。
調査が進むに つれて/したがっていろいろなことがわかってきました。
「~ともなって」は何か起きてそれに関連する何かが起きる。時間的な経過変化はそんなに意識されないので、文末は「~ます」とか「~ました」も多い。
また、「~とともに」「~につれて」「~にしたがって」は動詞辞書形にも接続するが、「~にともなって」は名詞(または名詞句)にしか接続しないことも注意。
お客さんが増えるのにともなって、売り上げもふえた。(増えるの 名詞句)
子どもの減少に伴って、クラスの数が減少したり、学校が閉鎖されたりした。
高速道路の事故に伴って、交通渋滞が発生した。
*ほかのものを使うと違和感がある文。
地震に伴って津波が発生した。
地震とともに、津波が発生した。(同時発生ではないのでおかしい)
地震にしたがって、津波が発生した。(双方が時間で変化していないのでおかしい)
地震につれて、津波が発生した。(双方が時間で変化していないのでおかしい)
「~とともに」は、~と同時に変化する意味。だいたい「~にともなって」の文と置き換えられるが、逆に「~にともなって」に換えられない文も多い。
お客さんが増えるとともに、売り上げもふえた。
街の様子は時代とともに変わってきた。
*変えられない文
日の出とともに出発した。
この町への引っ越しとともに新しい生活が始まった。
N3を受ける学生達には、一応それぞれの違いは説明するが、実際のテストではその差異を問うような問題はないので(N2でも同様)、一緒に変化するという意味をつかんでいればいいと言っておくことにしている。
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