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~がち  ~勝ち [日本語教育]

TRY!N2

111 歩きやすさを重視しがちです
「~がち」は、「忘れがち・病気がちのように「~になる事が多い」といいたい時に使う。
状態様子を表す慣用的な言い方もある。
Vます+がち  N+がち
という説明だがわかりにくいと思う。

日本語表現文型500 
「~の状態になりやすい傾向がある、又は~の割合、~の回数が多い」といいたい時に使う。主によくない傾向に使う。2)「とかく~がち」の形でよく使う。
Vます / N+がち
これは、割合が入っているのはいいと思うが、説明不足の感がある。

日本語文型辞典
ここでは、
Nがち「その名詞が表す状態になりやすい、その性質がかなりある。その状態が普通の状態とは異なる場合マイナス評価を受けるような場合に用い、語彙的には限られている。
Rがち
動詞について意図しなくてもついそうしてしまうという意味を表す。マイナス評価されるような動作についていう。「どうしても、つい、うっかり」などの語や、「てしまう」などとともに用いられることが多い。

私の感覚に近くなってきたが、またちょっと。

こういう時にはやはり、辞書。

新明解 
がちは「勝ち」の意味。そのようになったり、そのようなことをしたりする割合が普通より多い様子。(多く好ましくないことについていう)
この「勝ち」の説明は、教科書の説明より私にはぴったりくる。

更に
古語辞典
「勝ち」
①名詞について ~が多いさま、目立つさま
 「雪霰勝ち」 とか、「御衣の裾勝ち」 
②動詞連用形について「とかく~する傾きがあるさま。幾度か~することを繰り返すさま。
  「憶しがち」

わたしにとっては一番すっきりしたのは古語辞典だった。がちは「勝ち」から説明した方がわかり易い。目立つとか傾向で理解して、だんだんマイナスの意味で使われることが多くなったということだろう。学生には「がち」にはもともと「勝ち」の意味があるという事は説明しておいた。


*「黒目がち」という言葉がある。黒目の部分が多い目の事をいう。これは「黒目の目立つ美しい目」という意味で使われ、マイナスよりプラスの意味合いで使われている。




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