SSブログ

2023-11-22 [日本語教育]


何気なくテレビを見ていたら「午後0時45分」という字幕が出たので、不思議な気がした。「12時45分のニュースです」「正午のニュースです」という言い方は、良く聞くが、「午後0時」という言い方はなんとなく馴染みがなかっが、気になって調べてみるとNHKでは、ずっとそう使っているようだ。全然気にして見ていなかった。

江戸時代は1日を12に分け、夜中の12時を子(ね)の刻として十二支を当てはめて呼んでいた。
他に夜中の12時を九つと呼ぶ数え方もあった。夜中の12時が子の刻が九つ、夜中の2時丑の刻が八つ、4時寅の刻が七つ、そして 朝の6時が卯の刻つまり明け六ツ。明け六つから一日が始まり、朝五ツ、朝四ツ、昼九ツ(これが正午=午の刻になる)、昼八ツ、昼七ツ、そして暮れ六ツ、夜五ツ、夜四ツ、暁九ツ(これが夜中の12時)、暁八ツ、暁七ツそして再び次の一日の始まりとなる明け六ツとなる。

これを、明治時代に変えた。明治五年太政官布告第三百三十七号(改暦ノ布告)太陰暦から太陽暦に変えただけでなく、時間の呼び方もわかりやすく統一したという。
toki.png
ネットの法令検索-明治五年太政官布告第三百三十七号‐で下の表が出てきた。午前零時は午後12時であり子の刻とあるが、午後は零時がなくて、一時から始まっている。
午前の12時から午後1時になるまでは午前に含まれるみたいだ。
明治のこの決まりがどうしてこうなったのかはわからないが、考えてみれば不思議だ。

正午(午前12時)を過ぎれば、午後に入るのだから、午後零時の表現があってもいいはずだ。(ただ、私は零時は真夜中のイメージが染みついていることもあるので、正午=午後12時と言ってしまいそうだがそれは夜中の12時のことになってしまう)
やはり午後零時~分のいい方を使わないと混乱すると思った。


****************************************
私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
私たちのホームページは以下のサイトに引っ越しをしました。
https://ihongo-pc.sakura.ne.jp/learn.htm
正hyosi.png
nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:学問

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント