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並列構造は連濁しない [日本語教育]

N1語彙をやっていた時質問が出た。
寝苦しい(ねぐるしい)息苦しい(いきぐるしい)は「くるしい」が「ぐるしい」
とにごるのに、暑苦しい(あつくるしい)はなぜ濁らないのか。


寝苦しい(ねぐるしい)・・・寝るのが苦しい
息苦しい(いきぐるしい)・・・息するのがくるしい

暑苦しい(あつくるしい)・・・暑くて+苦しい

という風に説明したが、ちょっと物足りないと思い
探していたら、よいサイトが見つかった。
・・・・・・
日本語教師のネタ帳
https://nantong-japanese.com/2021/09/25/%e9%80%a3%e6%bf%81%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/
ルール1.連濁は大和言葉でしか起こらない
ルール2.もとから濁音があると連濁しない
ルール3.並列構造は連濁しない
ルール4.撥音は連濁する
ルール5.単語結合力の差
その他、地域差もあります
・・・・・・・・
「この(ルール3)並列構造は連濁しない」にあたる
寝るのが苦しい=寝苦しい(ねぐるしい)
暑くて苦しい=暑苦しい(あつくるしい)
の説明でよかったわけだ。

複合語で後に続く部分の最初の音がカ、サ、タ、ハ行の音(無声子音)だった時、ガ、ザ、ダ、バ音(有声子音)に変化する、撥音の連濁のことはよく教えていたが、それ以外はあまり意識してこなかった。

今回「あつ+くるしい」がなぜ濁らないのかと疑問を感じた学生は素晴らしいと思った。


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私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
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https://nihongo-pc.sakura.ne.jp/learn.htm
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